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不動産ビジョン2030について

リノファクのスタッフブログでは、僕たちリノベーション企業が行うべき仕事の社会的な使命や価値について学び治すことで、リノベーションの対する深い洞察を養う事を目的として連載しています。前回まではリノベーションそのものについて記載しましたが、今回からは不動産について学んで行こうと思います。

 

ところで、不動産業ビジョン2030をご存知でしょうか?実はわたしも知らなかったのですが、2019年4月に国土交通省が不動産業が今後も経済成長を支える基幹事業となるために、不動産業のあるべき姿を指し示したものなんです。正直不動産を取り扱っていながら、このようなビジョンを知らなかったことは反省です。

 

そこで、今回は不動産ビジョン2030について、学びながら、僕たちの意見も交えて解説しようと思います。ビジョンの制定は国が行ったものであり、官民が協力すべきことではあるものの、様々なプレーヤーが存在する不動産ビジネスにおいては、それぞれの目線で考えることも異なります。そんなところに注目してほしいですし。もし所有者の方であったり、これから購入を予定している方にとっても、このようなビジョンの基に今後の資産運用を考える参考になされてもよいかと思います。

 

1.ストック型社会の実現

「既存住宅市場の活性化、空き家等の最大限の活用に加え、不動産のたたみ方にも配慮を行う。」これは素晴らしい考え方であり、当社も当然共感します。資源の有効活用は今まで学んできたことですし、何より環境に配慮するのは将来の子供世代に向けても必ず成し遂げなければいけない問題です。一方で残せない建物も存在することも間違いありません。耐震性などによる危険性も考慮して残すのか壊すのかといった判断はより重要になりそうですね。

 

「新規供給は、後世に継承できる良質なものを」新築が必ずしも悪とは思いません。これからのライフスタイルにとって住まい以外にも建物は重要な都市の象徴です。ただ、最近は建てる事が目的になってしまい、利活用が上手く行えていない建物もあります。このような事がないように大きな枠組みで都市計画を検討しながら後世のまちづくりを行うこと良いことですね。

 

2.安全・安心な不動産取引の実現

「安全・安心な不動産取引こそすべての基礎」「宅建業法など制度の適正な徹底を」「高齢化、グローバル化等に対応した紛争防止を」これらは、僕たちも創業時より考えていることです。とくに安心安全が当たり前の取引がなぜ行われないのか?これこそ問題だと感じています。さらに情報が多様化しているにも関わらず、クローズドな物件が当たり前に存在する事など、しっかりと国で対応してもらいたいですね。高齢化やグローバルの視点も含めて、不動産取引が当たり前に安全な国を創ること。微力ながら一社一社が徹底することも大切ですね。

 

3.多様なライフスタイル・地方創生の実現

「技術革新により場所制約が緩やかになっているため、一時的でも地方を拠点とした活動展開の検討を」「地域資源の活用など、関係者による積極的な議論を」多様なライフスタイルや地方創生に対する課題には賛同しますが、少し民に任せているような印象を受ける感じもあります。わたしも現地全てを見て回ったわけではないですが、このような問題特に地方創生について現場を見なければいけませんね。多様なライフスタイルにはリノベーション事業者として、ライフスタイルを重視した住まいづくりに是非とも貢献できればと思います。

 

4.エリア価値の向上

「地域ニーズを掘り起こし、不動産最適価値を通じて、エリア価値、不動産価値の相乗的な向上を」とありますが、不動産の高騰の本質については疑問を感じています。価値があがるということは、本来買いたい人が変えなくなるということです。京都でもかなり住宅価格が高まっています。資金力のある資産家や円安による海外投資家などによって購入されているのもリアルな問題であり、このあたりもエリアの価値をいかに設定するか資本市場の構造任せで本当に良いのかという議論も必要な気もしますね、

 

5.新たな需要の創造

「高齢化、外国人対応など新たなニーズの確実な取組を」「複数不動産の所有、活用促進を」外部環境が変わるなかで不動産の利用方法が変わるのは当然だと思いますが、少し抽象度が高いビジョンな気もしますね。日本は今後どのような国作りをしたいのかという点があれば、もう少し明確なビジョンになる気がしますね。

 

6.すべての人が安心して暮らせる住まいの確保

「単身高齢者、外国人、子育て世帯などすべての人が安心して暮らせる住まいとサービス」こちらもタイトルに対する意味はよく理解できますが、すこし抽象度も高い気がしますね。なかなか国のビジョンなので仕方ない部分もあるかもしれませんが、すべての人が安心して暮らせる住まいとはどのようなものか?このあたりの議論を深めないといけませんね。

 

7.不動産教育・研究の充実

「不動産に対する国民の理解促進に向けさまざまな機会を通じた不動産教育の充実を」この不動産に対する理解という点はとても共感できます。僕たちも必ず初訪のお客様には不動産の全体像を説明しています。なぜなら不動産の理解がない事によるトラブルが多い為です。ここは事業者による努力も重要ですね。

 

今回は不動産ビジョン2030について学びましたが、不動産に対するビジョンというよりは、問題点や課題感を感じるものだったように感じます。このビジョンに沿って多くの事業者が動くはずですが、その為のベクトルは揃うでしょうか。このあたりは、僕たちもより今後の動きに向けて注視しながら事業を展開しないといけないと感じました。一方でもう少し明確なビジョンや、その為に行うべきことなどが記載されているとよいかなと感じました。

 

しかしこのようなビジョン策定の難しさは僕たちのような小さな会社でも、とても難しい問題です。そしてトップダウンで行っってしまっても、すべての関係者が賛同するかわかりませんし、賛同しなければ行動に移せません。ビジョン策定の難しさをあらためて考えさせて頂く機会にもなりました。

 

なにより、このような課題感があるという事をまずは知り、課題に対して取り組んでいかなければいけない。そんな風に捉えることはできると思いますし、そのためにも一件一件の仕事を丁寧に行いながらも。少しずつ自分たちの影響力を大きくしながら大きなコトを成せる企業になることを目指さなければいけません。今回はビジョンという深い学びの会になりました。いつも最後までお読みくださりありがとうございます。しばらくは不動産について書いて行きますので、これから物件を買おうと考えている人や、すでに所有している人など、不動産に興味をお持ちの方は是非お読みください。

 

不動産について個別で相談したい方は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。

 

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