リノベーションブログ 【京都リノベ】リノベーションにかかる費用の話
リノベーションの費用、何にどれくらいかかる?

何かを始めようと思ったときに、まず気になるのは「どれくらいお金がかかるのか?」ってこと、あると思います。リノベーションも例外ではなくて、むしろその幅が大きいぶん、最初の見通しを立てるのが難しいところかもしれません。
京都のように、物件ごとの条件や背景がさまざまな地域では、相場だけで考えるのではなく、自分たちのやりたいことと、物件の状態を照らし合わせながら進める視点が大事になってきます。
今回は、リノベーションを考えるうえで知っておきたい「費用の考え方」についてお話します。
1. リノベーション費用の内訳とは?
リノベーションにかかる費用は、一般的には「設計費」「工事費」「諸経費」の3つに分類されることが多いです。それぞれがどういう内容なのか、簡単にご説明しておきますね。
設計費(※当社では個別には設けていません)
- 間取りや仕様を決めるための図面作成、プランニングにかかる費用
- 設計士やデザイナーの打ち合わせ、提案書、申請業務などを含む場合もあり
- 公務店と設計が別の会社の場合は、工事費の数%で設定されることが多い
- 当社ではこの費用を工事に含め、設計は“工事のための確認業務”という位置づけです
工事費
- 実際に現場で行う工事全体の費用(解体・造作・設備・電気・内装など)
- 材料費と職人さんの人件費が含まれる
- 間取り変更や水回りの移設などは費用が高くなる傾向があります
諸経費(現場管理費など)
- 工事現場の管理や職人さん・業者さんの手配にかかる費用
- 安全管理・工程管理・資材発注・近隣対応などもここに含まれます
- 仮設トイレや交通費などの雑費も場合によって含まれます
このように費用の構成にはいくつかの要素がありますが、特に「設計費」の捉え方は会社ごとに考え方が異なることを知っておいていただけたらと思います。
2. 平均的な費用感は? 〜相場の目安とその落とし穴〜
一般的に、スケルトンリノベーション(すべて一新)の場合、1㎡あたり10万〜15万円が目安と言われています。たとえば60㎡のマンションであれば、おおよそ600万〜900万円程度。
この相場感は、以下のような情報源からも確認できます。
ただし、ここに注意が必要です。この金額感はあくまで「シンプルな仕様」や「コストを抑えた材料」を前提にしたケースが多く、無垢材やオーダーメイド家具、こだわりの造作などを取り入れれば、とてもその範囲では収まりません。
だからこそ、「うちはどんなリノベーションをしたいのか」「その仕様でいくらかかるのか」をちゃんと把握する必要があるんです。他社と比較するときも、同じ条件で比較できているのかという点には、注意しておきたいところです。
3. 費用と理想のバランスをどう考える?
「全部こだわりたいけど、現実は予算との勝負」って場面、ありますよね。そういうときに大事なのは、“優先順位を決めること”。
たとえば、「リビングは家族が長く過ごす場所だから、素材にも照明にもこだわりたい」とか、「水回りは性能重視で、お風呂は快適にしたい」とか。その一方で、「寝室は最低限でいい」とか、「見えない収納は既製品でOK」みたいに、こだわるところとそうでないところを分けて考えるのがコツです。
……なんですが、この“優先順位をつける”という考え方にも、実は注意が必要なんです。
というのも、そもそも「何にいくらかかっているのか」が明確になっていない状態で、優先順位を決めるって難しい。たとえば、全体で500万円と聞いたときに、それがどういう内訳で構成されているのかがわからないままだと、「本当にこだわりたい部分にどれだけお金が使えるのか」すら判断できないわけです。
実際にあったケースでも、詳細があいまいなまま額面だけで合意してしまい、あとから「思っていたよりできなかった」という話を聞くこともあります。6割くらい理想を叶えられるのか、2割しか実現できないのか。これって、明細があって初めて判断できることなんです。
だからこそ、費用と理想のバランスを考えるうえでも、“細かな明細にこだわる”ことを、ぼくたちは大切にしています。
そしてもう一つ大事なのが、「契約をする前に、ちゃんと双方で内容を確認し合える状態になっているかどうか」。これが、安心して工事を進めるために一番大切なことだと思っています。
ただ、それって簡単なことではなくて。たとえば、住宅ローンの申請や物件の売買契約のスケジュール、設計と見積りの調整、公務店と不動産会社と銀行、それぞれのプレーヤーが関わる中で、ちゃんと並びを揃えて動いていかないと、なかなか難しかったりもするんです。
だからこそ、そういった全体像を俯瞰しながら、一緒に並走してくれる存在が必要やと思っていて。ぼくたちは、そこを大切にしています。
「安心して進めてもらえること」。それが、リノベーションに関わる立場として、何より大事にしたいことのひとつです。
まとめ:安心して進めるために
リノベーションの費用には「これが正解!」っていうゴールがあるわけではないです。でも、自分たちなりの答えを一緒に見つけていけたら、不安も少しずつ減ってくるんじゃないかなと思っています。
リノファクでは、最初のご相談の段階から、「だいたいこれくらい」という概算をお伝えしながら、無理のない計画を一緒に組み立てています。
これからの暮らしを、どうつくっていくか。その入口として、「お金の話」も安心して話せる相手でありたいなと思っています。