町家リノベーションプロジェクト -後編-

町家リノベーション「DOMA×NAKA-NIWA」プロジェクト、今回はその後編。いよいよ、解体から施工、そして完成直前までの様子をご紹介します。

解体から見えてくる“本当の姿”

解体工事が始まると、これまで図面や目視だけではわからなかった部分が次々と明らかになります。想定していたよりも傷んでいた箇所、逆にしっかりと残っていた構造体など、調査時との“誤差”が出るのも町家ならでは。けれど、それもまた町家の面白さ。

構造補強が必要な部分には、新たな梁や筋交いを追加しながら、もともとの意匠や空間構成を崩さないよう丁寧に調整していきました。

土間と中庭、そして吹き抜け

今回の計画の中心にあったのが、“DOMA”と“NAKA-NIWA”。

玄関から続く土間は、ただの通路ではなく、靴を履いたまま腰掛けられる場所としても、雨の日に荷物を置くスペースとしても使える、日常の“余白”のような存在。

そして中庭は、吹き抜けを通じて2階からの光を受け止め、風を通し、外と内とをゆるやかにつなぐ場所となりました。

時間帯によって光の表情が変わるその様子は、まるで家の“呼吸”のようでもあります。

現場で決まるディテール

町家リノベでは、現場での判断がとても重要です。

もとの柱をどう見せるか、古材と新材のつなぎ目をどう納めるか。壁の左官仕上げの風合い、造作家具の高さ、照明の取り付け位置——ひとつひとつ、現地で職人さんと確認しながら決めていきます。

既製品では得られない、空間にぴったりと馴染む納まり。その積み重ねが、心地よさにつながっていきます。

「暮らしがはじまる家」へ

工事の終盤。クリーニングが入り、養生が剥がされ、仕上げのディテールが整っていくと、そこにはもう“現場”ではなく、“暮らしの場所”がありました。

私たちはいつも、「完成」はゴールではなく、「ここからはじまる」という気持ちでお引き渡しを迎えています。

DOMA×NAKA-NIWAもまた、この場所で新たな日常が重ねられていくことを楽しみにしながら、最後の仕上げを見届けました。

完成写真や空間の全貌は、こちらの施工事例ページにてご覧いただけます。

>> DOMA×NAKA-NIWA|施工事例はこちら

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